2018年7月3日火曜日

行って北岳w

肩の小屋より

期日 2018/06/28~29
山域 南アルプス 北岳
メンバー Kazu

仕事の流れが悪く週初めから割と暇な日が続く。
ダラダラ働くのもなんとなく気分が悪い。
この辺りで少しばかり、たまった代休を消化するのも悪くない。
そう思ったのは水曜の午後。

土曜日は仕事の約束があったので、休みが取れるのは木金の2日間。


さて、どこに行こうか?
メンバーは?

こんな急な山行に誰かを誘えるわけもないので当然単独行。
久しぶりにザイルは家に置いて出かけることに。

劔の早月尾根に行こうかと思い天気予報を調べると予想以上に悪い。
ならば、笠ヶ岳あたりを徘徊するか? 天気は?やはり悪い。

こうなってくると、もう登りたい山を考えるより天気の良い場所を探して行った方がよくなってくる。

しかし、梅雨の最中。天気も私の急な休みに合わせてはくれるはずもない。

ただ、南アルプス方面はまだ多少の晴れ間は期待できそうだった。

そういえば、最近崩壊が進みつつあると噂に聞くバットレスも見たいと思っていた。

北岳?最後に行ったのはいつだったか?もう記憶も曖昧なほどだ。

行き先も決まったのですぐに計画書を作成してメールで送り準備にかかる。
特に細かく準備するものもないのでパッキングはあっという間に終わる。

家で夕食をすませ、シャワーを浴びて出発。

名古屋の空は雲はあるものの概ね晴れていたが中津川を越えた辺りから雨が降り出してきた。諏訪の辺りではさらに強く降ってきた。

それでも予想どうり芦安の駐車場に着いた頃には雨はほとんど止んでいた。

平日だからか?天気がよくないからなのか?駐車場はガラガラだった。

時刻は0時を少し回ったところだ。

ビールを飲み、そのまま仮眠した。

28日 4:30 起床

まだ、雨は降っていた。
予報では午後からは回復。

コンビニで買ったおにぎりを食べ準備をしていると乗り合いタクシーの方が声をかけにきてくれた。あと一人乗れるらしいのでお願いした。

余談だが、前回北岳に登った時、バスやタクシーに乗った記憶がない。
タクシーの運転手さんに聞いたら南アルプスのマイカー規制は2002年頃からとのこと。
なので私が前回来たのはその前ということになる。なぜだか思わずため息が出た。


広河原に着くと雨は強くなっていた。
インフィメーションセンターでしばらく様子をみることに。

気がつけば辺りには誰もいなくなっていた。

しばらくすると雨は弱くなったがやむ気配はない。
諦めて合羽を着て出発することにした。


野呂川に架かる大きなつり橋を渡り登山道に入る。
大樺沢沿いの登山道はこの時点では通行止めになっていた。

なので白根御池小屋の分岐から御池小屋方面に進む。
分岐から先は、しばらく地味な急登が続く。

樹林帯の中は湿気が多く合羽を着ていることもあってかなりの不快感だった。

傾斜が緩くなって少し進めば御池はもうすぐだ。


御池小屋

小屋に着く頃には雨は上がっていた。

今回、私はお一人様なので休憩時間が異常に短い。
それは独りで座って休憩していると寂しいからだ。

昔はよく独りで登っていたが、アルパインをやるようになってからは独りで行く機会は少なくなり、今回のようにテント担いで独りで行く山行はずいぶん久しぶりだ。

天気は悪い。
その上寂しい。
初めから分かってはいたことだがテンションは上がってこない。

今回の山行は3月以来3000m峰に登っていないので来月、再来月と続く山行に備えたトレーニングという位置付けを思い起こし、心の中で『トレーニングじゃ〜』と繰り返し叫ぶことでなんとかモチベーションをキープさせた。

小屋からは大樺沢二俣にトラバースし左俣から八本歯のコルを目指す。
そのまま北岳山荘に向かい幕営後、間ノ岳ピストン。

、、、、。

の予定だったが、左俣の取り付きまで行って心が折れる。

右俣で登り返し、肩の小屋で本日終了。

方の小屋に着いたのは11時を少し回った頃だった。

小屋で受付をすませ幕営をして、、、、。
暇すぎる。




テン場には誰もいなく風だけが強く吹いていた。
テントが飛ばされそうなのでいつもより入念に張り綱を張る。

午後からの天候の回復に期待しテントでダラダラする。

、、、暇すぎる。

天候が良くなれば山頂まで行くつもりだったが待ちきれずビールに手を出す。
飲み始めれば止まらない。この時点で今日の山行は終わった。

飲んで寝る。
起きて飲む。

只々この生産性のない行動を繰り返す。

そんな頃、徐々にテン場にも人が増え出す。
結局この日は私を含めテン場のテントの数は6張りほどだった。

15時頃、酒が切れたので小屋に買いに行くと小屋から西側は雲が切れ青空が見えていた。



甲斐駒ケ岳も一瞬だけ姿を現した

少しだけテンションが上がる。

テントに戻って夕食の準備をする。といってもインスタントラーメンを作るだけだ。

周りからは夕食宴会タイムが始まり笑い声が絶えない。

楽しそうだ。そして、うらやましい。

独りラーメンを食べる。、、、、味気ない。


次第に辺りは暗くなってきた。

寂しいし、やることもないので早々に寝ることにした。

夜中爆風でテントが何度か持ってかれそうになった。


29日 03:30 起床
 
相変わらず天気は悪く風も強い。
もうすでに山頂に行く気はほぼ無い。

それでも、やはり山頂にも行かず帰ったのでは後味が悪い。

朝食を少しとりテントを片付けパッキングを済ませる。
スマホとペットボトルを握りしめ山頂へ向かう。

風は強いが別段問題は無い。





なんの展望も感動も達成感さえも無い。

北岳に行ってキタダケだ。

写真だけ撮って早々に退散。

肩の小屋まで戻ってくるとこれから山頂までピストンするというお方に声をかけられた。
山頂までの状況が気になるようだ。

風はそこそこ強いが別に問題は無いと思うと伝え後にする。

時間はまだ5時を少し回ったくらいだったがやることも無いので(やる気が無いだけ)
さっさと下山することに。

下山は草すべりから最短コースで広河原へ。

稜線から外れ樹林帯に差し掛かると青空が広がってくる。
振り返ると稜線はガスのなかで全く見え無い。

今回の山行で結局北岳の山頂は一度も見えずだった。

そんな感じで晴れてくれてもただ暑いだけだった。







御池小屋に着く頃にはさらに天気が良くなっていた。


変わらず稜線上はガスに包まれている

足早に小屋を後にする。
広河原に着いたのは08:30を少し回った頃だった。

広河原から

乗り合いタクシーの方にもう下山したのか?と聞かれる。
大きなお世話だと思ったが『はい』とだけ答えた。

10時に乗り合いタクシーに乗せてもらい広河原を後にした。

天気も悪く。独りで寂しい山行だったが、やはり降りてくれば、振り返ってみれば来て良かったと思う。たまには独りもいいもんだ。と思ったり思わなかったり。

どちらにせよ。お一人様山行はしばらくはご遠慮だな。

次回ここに来る時は楽しい仲間と天気の良い時にバットレスでもやりたい。

それでも、今回の山行の一番の目的のトレーニングだけは独りで歩いていたことで自分なりにはかなり攻める事ができ、良いトレーニングになった事は現在筋肉痛の大腿四頭筋が証明してくれている。

それでは今回はこの辺りで。






















0 件のコメント:

コメントを投稿

錫杖岳 前衛壁 3ルンぜ

 期日 2024/02/24(土) 山域 北アルプス 錫杖岳 前衛壁 3ルンぜ メンバー Kazu , くま , サトちゃん , タカ 計4名  前週末に行った地獄尾根の疲れがなかなか抜けず、今週末は勝手に完全レスト日として嫁との攻防を制しソファーから一歩たりとも動かないで過ごせ...